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New Face

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ひょんなことからこのプロジェクトに関わることになった。時代が起こした偶然が降り掛かってきたともいえる。でもこの偶然の出来事がもたらしたものは大きい。ここで考えたことを記しておきたい。
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思った以上に新旧が統合されて、新しく美しい表情が現れた。これから幾年使用されるか分からないが、現代に甦る45年前の遺産は新しい一歩を踏み出そうとしている。

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お金をかけたけど、どうだこのできは。と課長がつぶやいていた。確かに多くの組織設計やゼネコン設計が使用するマテリアルではそうなってしまう。本当にいいものとはやはり本物でつくらねばなるまい。ここにはめられていた当時のガラスは黄色の20ほどの厚みのある昔のガラスだった。一部破片をガラス屋さんに加工してもらって持って帰ったが、

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住民の声で残った45年前の建物。大阪万博と東京オリンピックの間に竣工した建物。歴史上大切にされるべきものだ。改修したとしても(既存が綺麗に残っていなくとも)重要文化財にするべきだ。日本の遺産への理解と考え方は少々限定的。大阪には多くの古き良き建物が残るが、うまく活用されているものも多い。

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関わった経緯について。不景気といわれる故か、業界縮小の一途をたどる会社の陰謀で、ひょいと3年目の設計担当が現場に配属される。人員削減経費削減。でも表向きの目的は「施工図の習得」である。それならと、施工図室においてもらうよう頼み込んで、5ヶ月間躯体図と平面詳細図に取り組んだ。

現場の状況はこれまで経験したことがないくらい、ひどいもの。1日目、新社員くんに付いて現場に入ると、真っ暗。「ここ照らして!」と職人さんがいってくる。いやいや、明かり段取りしましょうよ。そして所内ミーティング。「工程表は?」ときくと、「いや、、ご希望のものはいまないんだよね。」といわれる。いや、ここはなんかおかしい。そう悟った1日目。途方に暮れる。

そして施工図室で私を向かえたのはこてこての大阪人のおふたり。2人とも「よ~きたな~」と独特のトーンでコミュニケーションが展開される。大阪に来たんだなといやでも実感させられる。まるで異国である。でも互いに貸し借りしながら付き合っていくといったごく当たり前なんだけど分かりやすい、ザ・大阪商人根性みたいなものを叩き込まれたような気がする。

期中、いろんなことがあった。もう1人、ザ大阪人の名物外注さんがいた。前の新社員のときの配属先でも同じだったので顔見知りで、とてもいいおじさんなので、叱られるが愛情たっぷりによくしてもらった。その人も最後に倒れるくらいの怒濤の施工風景があったそうだ。

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施工図室では主に増築棟4・5階の躯体図・平面詳細図、ラウンジの平面詳細図を担当した。それからエキスパンション、エントランスホールの竹ルーバー・手すりのディテール。もう新旧の取り合いなんて「現場合わせ」が基本である。図面でアクセクしているよりは、現地で実践だ。たくさんの業者さんとのやりとりの中で、施工図室でも設計していた。なんせ設計事務所は関わりが断然薄い。こちらから積極的に提案して、やっとこうしましょう、という案がでてくる。

現地では自分で描いた躯体図をもって大工さん、鳶さん、金物屋さんと打ち合わせ。新旧をつなぐALCの納まりなんてだれも竣工後見ないが、それでもきれいに納めたいといっていた現場員の先輩が、私の考えた納まりにアイデアを出してくれて、見事に取り合いを成立させることができた。またメインの手すり・竹ルーバーも施工時は大変だった。現地に合わせてなんどもやり直しだ。最後に手を下すのは職人さんだが、その職人魂に火をつけるのは設計者であるべきだと思う。自分1人ではできないけれど、みんなでつくれば出来上がる。そのみんなを動かすだけの強い意志は、不動なものでそして理解されやすいものであるべきだと改めて思った。

でも終わってみれば現場でいま展開されているやり方にも限界があるのかもしれないと感じた。施工図室にいる、要の施工図担当がいなければ、成立しない、そんな現場の現状では当然太刀打ちできない。品質は人の質。いくら3Dが横行しても最後に信じるのは人の目。


関連サイト
http://www.orixtheater.jp/topics/20110617.php
http://ja.wikipedia.org/wiki/大阪厚生年金会館
http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/120322/wlf12032213040014-n1.htm

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余談だがtwitterやfacebookが流行する中でブログを活用することが少なくなった。単に時間がないこともあるが、手軽さが一番の理由であろう。でもまだこのブログを見てくれている人がいたら、「日本語で再スタート」と記しておきたい。でもまたいつか「英語で再スタート」もしたいな。

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わーーーー!!!!いま読みました!!
なんだかうまく言えませんが感動やら何やらでずどーんとなんか落とされました!
いかんいかん、がんばらねば。こちらいろいろな状況もあってなかなか現場に出れない未熟者ですが、現場に出れるようになるためにもがんばります。すみません勝手に刺激もらいましたw
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